府中地区保護司会 市毛 彰
子どもの活動の場を、地域へ求める機運が高まっている一方で、地域の子どもを地域で育てるという責任と連帯の意識が、地域の中に薄れてきました。これからは、スポーツや文化活動を通して、豊かな感性や心が育つ場が、必要だと思います。そのためには、地域住民の関心と協力を求め、地域ぐるみの活動へ向けた取り組みが大切です。私が学生時代から常に心に思っていたことがあります。それは、自分や自分の家族だけではなく、周りの人に対する思いやりの気持ちを持つ“心のゆとり“です。そして、特に地域の子ども達には、思いやりをもてるような地域環境を作ろうと思い、「地域の子ども達を褒めたり、時には叱ったりできる大人」になりたいと願ってきました。
そうした考えのもと、私の趣味のテニスを活かしたボランティア活動として、小学校でのキッズテニス教室・中学校テニス部でのテニス指導、今年32年目になった日韓大学生テニス交流支援をボランティアとして進めて来ました。
ボランティアとして始めたテニス指導ですが、学生時代に私が習得したテニスの指導方法と今の近代テニスの指導方法は異なることから、テニスを学びなおす必要性を感じ、日本スポーツ協会公認 日本テニス協会公認 テニスコーチ①(旧 テニス指導員)の資格試験に挑戦し合格することができ、さらに知識を深めるためにテニスコーチ②(旧 上級テニス指導員)にステップアップする試験にも合格することが出来ました。テニスの指導員資格を習得したためコーチングや最新のテニス指導方法を学ぶ機会に恵まれ、特に教育や人材育成におけるコーチングの重要性を感じるようになりました。
《コーチングとティーチング》
コーチングとは、「一方的な指示・命令ではなく、質問・提案を投げかけることにより相手の発言を促しつつ、自分の特性に気づかせ、自発的な行動を引き出していく手法」です。私が学生時代のテニス指導は、コーチングではなく一方的なティーチングが主であり、どうしたら課題がクリアするのか戸惑った経験がありました。今はコーチングの重要性を知りコーチングを軸にして学生、社会人、高齢者にテニスのボランティア指導をしています。社会人に2カ月間のコーチングをしましたが、テニス大会で優勝するなど、信じられない程の成長をしたこともありました。昨年から東京都スポーツ指導者協議会の理事として広報を担当することになり、コーチングの重要性を皆さんに伝えたいと思っています。
保護司としての更生保護活動にも、コーチングが有効であると思います。保護観察対象者と会話しながら自発的な行動を引き出していきたいと思います。
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