2022年9月18日日曜日

地域のコミュニティーの大切さ

 

                   町田地区保護司会  安西周三

  平成23311日東日本を襲った大震災後に、東北を中心に仮設住宅に住まれる方々に対して無料税務相談会を開催してきました。岩手県宮古市、大船渡市、野田村、宮城県の多賀城市、福島県、沢山の仮設住宅で相談を受けました。財産も家族も失った方々から震災当時の様子を聞いたり、マスコミでは報道されていない画像を直接見せられたりと、実際の様子を目のあたりにして災害の恐怖を感じました。被災者の方からの相談では、親族が亡くなった際の相続手続きをどうすればいいのか、財産を把握するのにはどうすればいいのか、津波で壊れた家屋や土地をどうするのか、災害の規模の大きさを直に感じ、被災者の抱える諸問題の多さに圧倒されました。

 




講演会の後に継続的に行った被災者との交流会で、住民の皆さんが地域のコミュニケーションに深く関心を持っている印象を受けました。震災時「ご近所さん」からの情報は行政からの指示より早く、安全な場所への移動、支援物資の受け取り等で何より必要だったとのことで、被災者の方々は各家庭に「お声がけ」を積極的に行ったとの報告でした。最近では自治会に参加されない住民もある中で、普段からの地域のコミュニケーションがとても重要であると思われました。災害が発生したときに、直ちに行動できるのは、地域に住まわれているご近所の住民ではないかと思います。行政では対応が遅れてしまいます。対応の遅れが災害を拡大させます。普段から地域の活動を支援しながらコミュニティーの大切を共有する活動の中で、保護司の活動も展開したいと思っています。