町田地区保護司会 南分区 鈴木 忠
この8月をもって保護司を退任されたK氏は、拝命する以前から知人弁護士の依頼で、施設を出ても行先の無い人に「衣食住+仕事」を提供していました。町田地区保護司会の中に協力事業主会ができた時には、率先してこの事業に参加し、会の役職にも全力で尽力されていました。
ある日の夕方、K氏の会社(建設業)に20歳くらいの対象者が来ました。3時間に及んだ面接で対象者は、K氏や担当保護司に対しても殊勝に素直な受け答えをしていました。ところが一夜明けたら、高額な会社の機器を持ち出して行方不明になってしまいました。その業務に必要な機械は、八方手を尽くして買戻しをしましたが、2重の損害だと話していました。このような事案の時の賠償制度もご存じのK氏ではありましたが、多忙な業務の中での賠償申請には二の足を踏んで「仕事を頑張ってその分を取り戻す」と前向きに笑顔で語っていました。その姿は、今も脳裏に鮮やかです。
協力事業主制度は、対象者にとって再犯防止のために必要な制度です。その運用には、しっかりと個々の対象者とその事業所に寄り添った形で進めることが大事で、各分野の専門家のアドバイスとネットワークは、この制度のさらなる発展につながると思います。
K氏は今、北の大地で日本のビッグプロジェクトにその手腕を発揮すべく新たな奮闘を開始されました。
健康第一に頑張っていただきたく、南の地からエールを送る次第です。
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