西多摩地区 関谷 忠
「定年後を楽しく」と始めた『みずほ熟年塾』も、今年で15年になりました。その活動のひとつ、料理教室で使う安全な食材を自ら作るため、300坪の農地をお借りしたところから、この会は始まりました。畑に小麦を栽培、それを脱穀し粉に挽いてうどん打ちを楽しむ。時には『ふるさと学習』の名のもとに、近隣の小学生にうどん打ちを教えています。小麦のほかに、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ホウレンソウにノラボウ菜などを栽培しています。農作業は大変ですが、仲間と一緒ですと草取りなどあっという間。休憩時には、昔ばなしに花が咲き、疲れがいっぺんに吹き飛びます。
発足当初からの会員のひとりに、今は他界された当時の西多摩地区保護司会の役員さんがいて、その方に誘われ私は保護司の仲間になったのでした。公立中学校がいろいろと吹き荒れていたあのころ、ともすれば、この学年の子さえ卒業してくれれば、と思った日々。しかし、卒業後には地域の保護司さんにお世話になっていることを知った矢先のことでした。
その後、私たちは『街に笑いを』『笑いは健康の源』と、地元にいながら都内の寄席を味わうことができるように、手作りの地域寄席を発足させました。客席に椅子を並べ舞台に高座を作り、会場の外には『落語会』の幟旗を立てます。年に3回の落語会の出演者は、過去に私の勤務校にお招きした若手真打のみなさんです。こちらも15周年、リピーターの方々が、元気に山の上のホールに来てくださいます。