2025年4月21日月曜日

「酒は百薬の長」

                        北多摩北地区清瀬分区保護司

      薬剤師  阿久津七光

 

 酒は良く効く。医師より処方され、薬局で調剤される医療用医薬品より、酒の方がはるかに劇的に効く。酒に弱い私には3分間で効いてくる。顔は赤くなり、脈は速くなる。たった3分で体に変化が出る物はそうはない。医療用の医薬品でもこれ程激しく効く物は少ない。飲み過ぎると急性アルコール中毒になる。私にとって酒は劇薬になる。

 もし酒が医薬品だったら悪酔・二日酔い・急性アルコール中毒・慢性アルコール中毒等になれば、おそらく皆様は副作用として、国とメーカーを相手に薬害として大騒ぎになるのではないだろうか。しかし酒は医薬品にはなっていないので、この副作用を酒のせいにせずに自分の体調のせいと考える。同じ物が薬か否かで皆様の考え方が変わってしまう。

 酒は血行を促進し、気を発散する気剤として大切な薬である。だから古来より“酒は百薬の長”と言われてきたのだ。酒を飲めば個人差はあるが全員が必ず酔っぱらう。酒とは本当に良く効く薬なのだ。

 「薬」という字は「艹(くさかんむり)」と「楽(らく・たのし)」からなります。自然の草根木皮(そうこんもくひ)を用いて体を楽(らく)にすることを表しています。

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